土地を売却するために知っておきたいこと

大きな資産である土地ですが、保有しているだけでは固定資産税や、メンテナンスの費用が毎年かかるのが頭の痛いところです。また、ご家族のために土地を活用したい、と言う方もいらっしゃるかと思います。しかし、いざ土地を売却したいと思った時、その手続きに戸惑われる方も少なくありません。土地の売却のためには、どういった流れがあり、どのような知識や心得が必要になるのでしょうか。

知っておきたい土地売却の流れ①価格査定

まず、売却したい土地がどれくらいの価値を持っているのか調べる必要があります。これが価格査定です。土地の価格は周辺の取引事例などを参考にしつつ、実勢価格で求められ、売買に適した実際的な価格が提示されることになります。土地の場合、その価格は立地と面積だけで簡単に査定できるように思えますが、実際はかなり複雑です。土地の価格はその利用法などによっても異なってくるため、最大限に利用したと仮定して計算し、得られる価格を基準とすることになるのですが、この最大限の利用と言う部分が、仮定する人によって異なることもあるためです。そのため査定する不動産会社によって提示される価格はまちまちですが、大きく違いすぎることはまずなく、一定の範囲に収まることになります。そのため適切な相場を知るには、複数の不動産会社に査定をしてもらい、情報を集めて検討する事になります。

知っておきたい土地売却の流れ②不動産業者との契約

土地の売却を決意して、不動産会社に依頼する時には、3つの媒介契約方法があります。専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約です。専属専任媒介契約は依頼した不動産会社のみに売買の仲介を任せる契約です。同時に他の会社に依頼したり、自分自身で買い手を探して成約してはいけません。専任媒介契約では、同時に複数の会社に依頼する事はできませんが、自分で買い手を見つけた場合は成約する事が出来ます。一般媒介契約では、複数の不動産会社と媒介契約を結ぶことができます。このうちのどれかを選んで契約し、売買のスタートとなります。どの方法でも契約期間は3カ月となっていて、依頼者からの申し出により更新が可能です。逆に、不動産会社に不満がある場合は契約を打ち切り、取引する会社を変えることができます。また新たな会社と契約する時には、契約方法を最初から選び直すことができます。

知っておきたい土地売却の流れ③土地の売却希望価格の決定

不動産会社との契約を済ませたら、次に必要なのは土地の売却価格を決めることです。できるだけ高く売ることが何よりの目的の場合、査定価格を基準に、ある程度高めに設定することになります。買主との価格交渉の際、必ずと言っていいほど値下げを要求されるため、あらかじめ値下げ幅分を価格に含ませておくのです。ただしこの方法は売り出し期間が長くなることが前提となります。早く売りたい場合は、査定価格のままか、それより若干低い価格を付けて売り出すことになります。こうして購入希望者を募り、その中で一番高く買ってくれる相手を選ぶわけです。不動産会社とよく相談し、慎重に売却価格を決めましょう。

知っておきたい土地売却の流れ④営業活動とレインズについて

土地の売却価格が決定したら、不動産会社は営業活動に入ります。専任契約の場合なら、この段階ではほぼ不動産会社に任せるだけになります。不動産会社は、自社が持つ顧客への紹介のほか、ホームページや不動産情報誌に物件を掲載し、近隣へチラシをまくなどして買主を探します。また、このほかにレインズ(指定流通機構)への登録を行います。レインズとは他の不動産会社の情報を参照できる、全国規模の不動産流通システムのことです。売主にとって非常に有利なシステムですが、他社からの買主紹介となると、媒介契約をした不動産会社にとっては買主からの手数料を逃すことになるため、できるだけ自社で買主を探そうとします。そこで売主の利益を守るため、専属専任媒介契約と専任媒介契約の場合、契約後一定期間でレインズへ情報を登録する事が義務付けられています。

知っておきたい土地売却の流れ⑤価格交渉について

土地の購入を希望する買主が見つかると、売主へ連絡が入り、価格交渉が行われます。買主はできるだけ安く買おうとし、売主は逆にできるだけ高く売ろうとするため、どこで折り合いをつけるかが肝心になります。どうしても折り合いがつかなかった場合、新たに買主を探すことになります。ここで難しいのは、先に売却価格を決定しているため値上げはできず、買主の希望価格に対してどこまで譲歩するか、という交渉しかできない点です。売却価格そのままでの取引を不動産会社に依頼することもできますが、そのような買主を探すことはかなり困難となります。

知っておきたい土地売却の流れ⑥売買契約の締結と手付金について

土地の売却価格についての交渉が終われば、売買契約の締結となります。契約に際しては不動産会社が売買契約書を作成し、この内容を互いに確認し合い、署名押印を行います。以降は契約内容について、互いに法律的な義務を負うことになります。売買契約が成立すると、買主から売主へ手付金の支払いが行われます。これは一種の保証金のようなもので、手付金の額は通常、売買価格の1割から2割程度です。また多くの場合、この時に不動産会社への仲介手数料の支払いも行うことになります。残りの売買代金の支払いには、多くの場合ローンの利用が行われます。ここで金融機関の審査が入るため、2ヶ月程度の猶予が必要となります。無事に審査が終われば売却代金が振り込まれ、決済となります。

知っておきたい土地売却の流れ⑦決済と登記について

決済にあたっては銀行の一室を借り、銀行員と一緒に出金・入金の確認を互いに行うことになります。この時、諸費用として固定資産税の清算も行われます。また、土地の売却代金の授受と同時に、売主から買主への土地所有権の移転を行うための登記手続きが必要になりますが、これは司法書士に依頼する事になります。司法書士への報酬は一般的には買主が負担します。司法書士登記には所有権移転登記、抵当権抹消登記、抵当権設定登記がありますが、買主がローンで土地を購入した場合には、このうちの抵当権設定登記が行われます。その場で必要な書類を司法書士が確認し、その後法務局に行って登記を行います。登記が終わると、売却した土地は買主の物になります。事前に所有物が残っていないか確認をしておきましょう。